セミナー・勉強会 2014年5月24日

【フォントセミナー】開発者側からの「文字創り」を知る、学ぶ。

IMG_1628

この度、TAM別館にて「フォントについて学ぼう会」を1日開講しました。今回お越し頂きました講師は、あのヒラギノや游明朝体、こぶりなゴシックなど100書体以上の開発に携わってこられた書体設計士の鳥海修さんです!それでは、講座前半の内容をさらっとご紹介します!

書体を決定するデザイン要素ってなんだろう?
IMG_1593

それは、文字の太さ、エレメント、そして、ふところです。表現される書体の表情は、これらの要素が組み合わさったものといえます。「ふところ」とは画と画の内側の空間のことで、ふところが広い書体は明るく、堂々と、子どもっぽい印象、狭い書体はクールでひきしまった印象を与えます。さらには、文字の重心の高さによって年齢が変わります。つまりは、書かれた文字を見れば、その人の年齢やさっぱりした人、クールな人、情緒がある人、くせの強い人と、その人がどんな人なのかが分かってしまうということです。

IMG_1629

講義後半では、実際に文字を生み出す瞬間を披露して頂きました。みんな、つくられたフォントの原字に目が釘付けです。使用する道具は相性の良い墨とポスターカラー。

IMG_1624

ちなみに墨は古梅園さんの五ツ星、紅花墨がオススメだそうです。

IMG_1620

まずは紙に溝引きで曲線を引き、アウトラインをなぞります。

IMG_1623

次に筆でなぞり、最後にポスターカラー。この筆、今はネイルアートでも使用されているのだそう。そうこうしているとあっという間に大変奇麗な「お」が姿を現しました。

111IMG_16282-1024x682

今回は文字のデザイン要素から文字が生まれる最後までを学ばせて頂きました。鳥海さん、ありがとうございます!

「とにかく文字を書いて自分の文字を作ってみること。フォントに頼らず、今の自分だから作れる見出しを世の中に生み出すことも大切」とのお言葉どおり、あの時代だからできた文字!を残しておくのもデザイナーとして文字を生み出す醍醐味かもしれません。

おすすめ記事