セミナー・勉強会 2018年6月12日

UX Designチームによるカスタマージャーニーマップのワークショップを開催

ユーザー行動からデジタルの戦略立案に取り組んでいるTAMのUX Designチームが、カスタマージャーニーマップのワークショップをTAMコワーキング大阪で開催しました。

カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品・サービスとどのように関わるのかを顧客の行動と思考の流れを図解化したものであり、デジタルマーケティングの戦略立案、アプリの設計など、多様シーンの打ち合わせで使われているものです。今回のワークショップでは、まずこのカスタマージャーニーマップの説明と作成方法、作成時のポイントから説明をしていき、カスタマージャーニーマップを作るのが初めての人にはわかりやすいように、反対に使い慣れている人には改めて作成時のポイントを一緒に振り返って頂きました。

スピーカーのTAMのUX Designチームリーダーの三内によると、カスタマージャーニーマップを作る際、商品・サービスの理解が浅いと顧客体験の流れにおける課題の想像範囲が狭くなってしまうので、まずはしっかりと商品・サービスについての理解を深めることが重要とのこと。また、購入から行動を遡って考えることも、行動の洗い出しを行う際の重要なポイントの一つになると話していました。

カスタマージャーニーマップの理解を深めるため、6つのチームに分かれ、ワークショップ形式で革製品を扱っているブランドメーカーの事例を行いました。
まずは商品理解のために各々ネットを使って検索を行い、会社がどんなブランディングを行っているのか、どのような価値やサービスを顧客に提供をしているのかについて調べ、気が付いたことを全員で付箋に記入をしていきます。

次に、革製品を長年愛用しているTAMスタッフを想定ペルソナと設定し、ユーザーヒアリングとして10分間の質問タイムを行いました。ヒアリングでは、「最初に購入したきっかけは?」「なぜ革製品が好きなのか」など活発に質問が飛び交いました。

質問タイムのあとは顧客がそのブランドのファンになり、継続して商品を購入する状態になるまでの流れを洗いざらい付箋へと書き出しいき、それを順番にび替えたり、グルーピングしていきます。その後、グルーピングされた「行動」に対して顧客がどんな感情を持つのか、という「気持ちの流れ」を書き出し、感情と行動の中でユーザーが次のステップへと進むための障壁となる課題をあげていきます。実は出てきたそれらの課題こそが、企業と顧客のコミュニケーションの課題なのです。挙げられた課題は優先順位をつけていき、ワークショップの最後ではその課題に対しての施策までを考えました。

今回のワークショップでは、カスタマージャーニーマップに重点を置き、顧客にとっての商品価値や購買・ファン化する心理について考えていきました。実際にクライアントに向けて提案をする際にはコンセプトダイアグラム(顧客の行動の流れをビジュアル化したもの)に図解化すると、より全体を把握でき、プロジェクト全体の戦略がまとめやすくなり、具体的なアクションにつながっていきやすいとのことです。

ワークショップ後は懇親会を行い、担当者同士みなさん情報交換をされていたようです。
ご参加いただきましたみなさん、ありがとうございました!

三内 徹
株式会社 TAM /UX Designチームリーダー、プロジェクトマネージャー
2008年よりTAMに在籍。大阪ガス、京セラ、ワコールなどの企業サイトやアプリのプロジェクトを多数担当。サイト設計を担当した大阪ガスの会員サイトが「第3回Webグランプリ」で会員制サイト部門 グランプリを受賞。カスタマージャーニーマップのワークショップ、ユーザー行動観察からの課題抽出、プロトタイプによる仮設検証など、UX(ユーザー体験)を重視したプロジェクトの設計・遂行を行っています。

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