オカムラ様

理想のオフィスづくりをサポートする「OFFICE KIT」のデジタル体験設計

オフィスの新設・移転・改装プロジェクトを総合的にマネジメントするとともに、企業ひとつひとつに最適な「ワークプレイス」の提案を行っているオカムラ様。

企業のもつ「ありたい姿」を解き明かし、それを実現するコンセプト・空間や設計デザイン・施工と運用支援までを一貫して担っています。

しかし2020年の新型コロナウイルスの流行を発端として、企業の働き方が徐々に変化。オフィスに求められる需要も変わっていきました。

そこでTAMでは新サービス「OFFICE KIT(オフィスキット)」のコンセプト立案から体験設計までを一貫して実施。
コンセプト企画やデザインに加えて、Webサイトによる診断コンテンツや、ユーザー体験型のユニークなダウンロード資料の制作も行いました。

プロジェクトメンバー

オカムラさま

  • 川口さん

    価値共創センター

  • 梅田さん

    DX戦略部

  • 青木さん

    デジタルマーケティンググループ

TAM

  • 中村 颯介

    プロデューサー

  • 萩原 恭子

    デザイナー

  • 加藤 晟也

    エンジニア

インサイトの発掘から導く企画コンセプト

画像は情報保護の観点からぼかし処理を行なっております

TAMへの依頼は「おすすめのオフィスを提案する診断コンテンツの制作」でした。

しかしペルソナ設計・ユーザーインタビューを通じて、ユーザーのインサイトを発見。ユーザーが求めているのは「企業からの提案」ではなく、「自身でリテラシーを高めたうえで、プロに相談をしたい」というインサイトがあるとわかりました。

そこで目指したのが、オカムラ様からの「プッシュ型」のコンテンツではなく、ユーザー自らが情報を取得できる「プル型」の体験でした。

体験型コンテンツ「OFFICE KIT(オフィスキット)」

コンセプトをWebサイトで表現するにあたって、まずはじめに「ユーザーとの接点がWebではなかったら」という見立てから出発しました。

理想としたのは、プラモデルのような組み立て式のキットを使い、オフィスを組み立てながら社員同士が相互に意見とアイデアを出し合えるような体験。

そこからアイデアを発想し、ユーザーに答えを提供するのではなく、ユーザーが理想のオフィスについて考え始められるツール「OFFICE KIT(オフィスキット)」が生まれました。

デザインのモチーフは「キット(パーツ集)」。
「お試しできる」「決まった形がない」といったニュアンスと、「理想のオフィスが見つかりそうな期待感」や「自分で作り上げる楽しさ」といったユーザープル型のコンセプトを表現しています。

回答結果を決めつけない診断コンテンツ

診断コンテンツで重要なロジック設計はオカムラの持っている知見を基にTAMが独自にアルゴリズム化。オリジナルの計算ロジックを組み込んでいます。

今回の診断で重要なのは、たったひとつの結果を導くのではなく、ユーザーの選択肢によって表れる結果を、グラデーションで表現することでした。

診断結果が4つの結果の中の「分布」として表現されることで、他の診断結果があう可能性があることを暗に伝え、自然と回遊してもらうことを通じて、「入り口はわかりやすく、でも目一杯調べることができる」体験を目指しました。

UI / UXデザインにも「組み立て式のキット」というコンセプトを表現。選択肢を選ぶごとにパーツが集まっていく演出をアニメーションに組み込みました。

診断結果にはオカムラ様が積み重ねてきた研究成果と培ってきた知見・ノウハウを潤沢に盛り込み、わかりやすく表現しているため、ユーザーが自身で能動的に情報を取得し、学べるコンテンツとなっています。

オフラインのUXデザイン「ペーパーキット付きダウンロード資料」

ダウンロード資料の企画・設計・デザインもTAMが担当しました。

診断結果を社内に共有するための資料はもちろん、目で見るだけの資料ではなく、実際に手を動かして組み立てられる「ペーパーキット」をダウンロード資料の中に組み入れました。

印刷した資料をハサミで切り取り、パーツを組み合わせて、オフィスレイアウトを自身で考えられるようになっています。

診断結果によって得られた理想のオフィスのイメージを、実際に体感してもらうためのアイデアです。

プロジェクトメンバーの振り返り

オカムラ
川口さん価値共創センター

「今回のOFFICE KITのような、Web上でしっかりプル型のサイトを作るのは社内でも初めての試みでした。普段はお客様の働くにまつわる課題を解決している我々。現実のオフィス空間と働く人を目で見て課題解決するのは自信がありますが、まだ目に見えないお客様が求めているオフィスづくりニーズを把握するには多くの勉強が必要でした。TAMさんのチームは、そんな我々のうまく言語化できない想いをしっかりと熱量そのままに理解いただき、コンテンツに具現化をしていただきました。
第三者のプロの目で、我々の持つ強みを客観的に掘り起こしてくれましたね。プロジェクト初期に社内メンバーだけで不慣れながらも議論を数カ月重ねたからこそとも思いますが、もっと早くお声かけておけばよかったなと思います。

オカムラ
梅田さんDX戦略部

「オフィス作りをもっと楽しく」するにはどうすれば良いんだろうか?ということをたくさん考えて詰め込んだプロジェクトでした。
毎日オフィスを使っている会社員でさえ、いざオフィスを作ろうと考えても実はほとんどの方が最初の一歩目すらなかなか踏み出すことができません。
そうこうしている間に時間がなくなってしまい、やっとの思いでなんとか働ける場所を作る。
今までは、そんな”痛み”を知ってようやくオフィス作りのコツが掴める状態でした。
でも自分の働き方を自分で作れる今の時代には、痛い思いをせず楽しくオフィスを作れるサービスが必要です。
新しいサービスを作るにあたって、TAMさんには一緒に表現の仕方を悩んでもらいました。
これからも、もっと楽しいコンテンツに育てていきたいです。

オカムラ
青木さんデジタルマーケティンググループ

これまでWEBサイトのページ制作に関わったことはありましたが、体験型のコンテンツを制作するのは初めてで、どんなページになるのか正直少し不安でした。そんな中でTAMさんは、顧客インサイトの理解からコンテンツ制作まで、こちらの意見を確認しながら丁寧に進めていただき、とても安心してプロジェクトを進めることができました。お蔭様でお客様にとって有益なコンテンツができたと思います。OFFICE KITを使って、皆さんに楽しくオフィスづくりをしていただけたら嬉しいです!

TAM
中村 颯介プロデューサー

ユーザーインタビューから得た「まずは自分で考えてみたい!」というインサイトを、サービス名からダウンロード資料まで体験を貫くために、オカムラ様のいろんな事業部の皆様ともに形にすることができました。
僕自身、オカムラの皆様との会話の中でオフィスが持つ可能性をとても感じています。ぜひ、OFFICEKITを使って自社の理想のオフィスについて考えてみてください!

TAM
萩原 恭子デザイナー

ウェブ診断コンテンツの枠を超え、実際に手に取って使えるペーパーキットをセットにした、ユニークなプロジェクトになりました。
オカムラさんの研究や知見を反映したアカデミックな要素と、親しみやすくワクワクするようなデザインを目指しています。
「OFFICE KIT」で楽しくディスカッションしながら、理想のオフィスを見つけていただけると嬉しいです。

TAM
加藤 晟也エンジニア

設計とプロトタイピングを並行して進め、診断結果がどのように生成されるかを裏付けるデータ解析プロセスを視覚化することで、最適な診断ロジックを構築できたと感じています。
座標プロット方式を採用した理由は、回答傾向を視覚的かつ多角的に示すことで単一の結論に縛られることなく、多くの可能性を把握できる仕組みを実現するためです。
「OFFICE KIT」では診断を「単なる結果提供」から「能動的に考え、気付きを得られるツール」へと進化させたことで、理想のオフィスを深く考えられる体験を実現できたと感じています。

CREDIT

  • TEAM

    Producer中村 颯介

    Director山野 翼

    Art Director萩原 恭子

    Designer津田 千鶴

    Development Planner加藤 晟也 / 芦刈 光彦 / 長谷川 悠斗 / Manuel Ruiz

    Account planner緒方 卓也

    Movie伊藤 洋平

    Copy Writing Plannerはら さちこ

タムくん

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