TAM社長が聞きにいく デジタル・トランスフォーメーションへの道!東京理科大様

遠回りして共創する価値。東京理科大学の先生に、メタバースで聞いてみた。

2023年4月に理工学部を「創域理工学部」として再出発させた、東京理科大学さん。学部名にも込められた「新しい領域と価値の創造」を体現する方法はないか、東京理科大学さんとTAMは様々な角度から模索した結果、「メタバース」上のイベントを実施することになりました。

世の中で今注目が集まる「メタバース」ですが、一歩先を見据える研究者の皆さんはちがう視点もお持ちだったそうです。実現に向けて、どのようにまとまっていったのでしょうか?
東京理科大学 創域理工学部の伊藤先生・滝本先生に、TAM社長が聞きに行きました。

  • 東京理科大学さん
    伊藤浩行先生/創域理工学部 学部長
    滝本宗宏先生/創域理工学部 副学部長
  • TAMメンバー
    爲廣慎二/代表
    角谷仁/プロジェクトマネージャー
    撮影:高橋達、編集:佐藤佳穂

——東京理科大学さんの創域理工学部キャンパスと、キャンパスを再現したVRChat内でお話ししました。

研究者とデジタルエージェンシーが共創?

TAM代表 爲廣(以下、ため )

「創域理工学部」への学部名変更、おめでとうございます。
新しい領域と価値の創造を目指す学部ーーボクが学生の頃はなかったような学部です、未来を感じます。

伊藤先生(東京理科大)

せっかく学部名称が変わる機会に、なにか「尖ったこと」をしたかったんですよね。
そこでWebサイトリニューアルをしようと考えて何社かに相談してみたのですが、サイトを少し改定するくらいでは、あまり変化が感じられず、もったいないかなと思っていました。

滝本先生(東京理科大)

我々は日々の研究でも「既成概念を破壊して新しいものを!」と思いつづけています。
・・・そんなときに、打ち合わせに角谷さんが大荷物で登場されて(笑)

角谷(TAM)

VRのヘッドセットを持参しましたね。VRやメタバースで、インパクトのあるイベントをして新しい学部名である「創域」を多くの人に体感してもらいたいと思って。
でも正直、はじめは微妙な反応でしたよね?

滝本先生

確かに(笑)スベってましたね(笑)

ため

提案しに行って、スベったらアカンな!
先生方にとっては、VRなんて全然、新しくなかったということですかね?

滝本先生

いえ、われわれ研究者って、今日すぐに役立つことよりも、ずっと先の未来を考えていることが多いので。
角谷さんのお話が、「メタバースを学部PRに活用する」という、わりと現実的でリアルな話だったので「研究者としては」あまりピンと来なくて、盛り上がれなかったんだと思います。

伊藤先生

学内にはメタバース関連の専門家も多いので、目先の活用方法よりも、研究観点での技術が気になってしまったんですね。
実際そのとき求めてたのは、まさにPRの手段だったので、角谷さんの提案は全然まちがってなかったのですが。

ため

あ〜、逆に具体的すぎたと。
「メタバース」の捉え方に、先生方と我々で、ちょっとギャップがあったのですね。

伊藤先生

はい。PRやマーケティングは詳しく知らない世界なので、自分事になるのにワンクッション必要だったのだと思います。大学がTAMさんのような会社に相談をする機会も、あまりなかったですし。

「試しにやってみる」の始め方

VRChat内でもお話ししてみました。左からTAM代表爲廣、伊藤先生、滝本先生、のリアルアバター。

ため

そのスベった状況からイベントを実施するに至るには、どんな経緯があったのですか?

滝本先生

TAMさんの企画書を見ていたら、メタバースやVRについて色々アイデアが出てきたんです。たとえば「実験の様子をリアルに伝えるのに使えそうだな」とか。

3D映像を用いた火災実験のプレゼンテーションの様子。火が燃え広がる様子が2Dよりもわかりやすい。

伊藤先生

「尖ったこと」というのは、「いいか悪いかわからないけどトライしていく」姿勢を見せることだと思っています。TAMさんからはその姿勢が感じられたので、やってみたい気持ちが湧きました。

ため

それはまさにTAMがやりたい「共創」です。結果がわからない、そもそも何をするべきか課題がわからないことを、お客様と一緒に取り組んでいく。もしかしたら「研究」と通じるところがあるかもしれませんね。
でも実際に「わからないもの」に取り組むときは、不安もつきまといませんか?

滝本先生

角谷さんは、迷いなくVRに突進してる雰囲気でしたけど・・・(笑)

角谷

いえいえ(笑)、企画内容は、先生方の鋭いフィードバックをもらいながら何度もつくり直しました。それでも僕はVRが大好きですし、今回は創域理工学部さんの未来感や変化を伝えることに役立てられると信じていたところはあります。

ため

彼の行き過ぎた(?)思い込みが、先生方のインスピレーションを引き出して、進んだのかもしれないですね(笑)

伊藤先生

正直に言うと、本当に人が集まるのかな?おもしろい体験になるのかな?と、ずっと心配もしていましたけどね。
実際にVR空間に入るのも初めてでしたし。それを自分たちの学部のPRに活用するわけですから。

滝本先生

とか言って伊藤先生、「このアタッチメントつけたほうがいいぞ!」とか、VRゴーグルをカスタマイズしたりして、ノリノリで準備してたじゃないですか〜!

角谷

研究熱心でさすがでした(笑)
最初はVR機器を持ち込んで、布教活動をがんばってたんですけど。だんだん先生方から「僕もヘッドセット買いました」という声が届くようになり、こんどは知らないうちに自主練をされてたり…先生方にも楽しんで協力していただけて助かりました。

伊藤先生

「気づいたらハマっている」という楽しさがないと、新しいことを実現するのは難しいですよね。
「新しいことに果敢に挑戦する、尖った学部なんですよ」と伝えるには、自分たちが「なんだかわかんないけどおもしろそう」と、チャレンジしていかなくてはいけません。
そのチャレンジにフットワーク軽く乗ってくれたのが、TAMさんでした。

おもしろいことをやるために必要だったプロセス

角谷

そうして伊藤先生と滝本先生と一緒にプロジェクトを進めていくうちに、イベントを一緒にやる仲間も増えていきました。大学の広報の方や学生さんが、「自分もプロジェクトに参加したい」と言ってくれたんです。

滝本先生

学生たちはデジタルネイティブ世代ですから、デジタルの会社であるTAMさんと感覚が近かったんでしょうかね。イベント本番直前にはリハーサルを何回もやったのですが、全部に参加している皆勤賞の学生もいましたからね。

ため

それはそれは・・・
でもそうやって、「ハマっている」くらいの熱量が、人を巻き込んでいったりするのはいいですね。PRも結局そうして、周りに「伝えていく」ことですし。

角谷

今回はなんと、学長さんにまで「伝わった」みたいで。

滝本先生

学長がイベントに参加してくれましたね。
しかも、リアルアバターで。登場したときは、どよめきました。
学長は今回のTAMさんとのPRイベントの企画に、本格的に関わっていたわけではないのですけど。

石川学長が、VR上にリアルアバターで登場!

角谷

まさか学長に参加いただけると思っていなかったので、「え!?来るんですか!?」って思わず叫んじゃって。

ため

「学長がリアルアバター」は、見た人に、エラいインパクトですね!イベントを運営する側の先生方や学生さん達にも、うれしい出来事だったんじゃないですか?

伊藤先生

たしかに学長の参加もあって、運営側のわれわれも一体になれた感じがします。

滝本先生

昔ながらの受発注の形で、仕様書を作成して「OKですか?」「これ修正ですか?」だと、学部名が変わって少しだけ改訂しただけという見え方で、ここまでのことはできなかったでしょうね。
何回も企画書を作り直したり、リハーサルをやったりして、チームになれた気がします。

伊藤先生

そういうチームの関係性になれると、いろいろ相談したいことも出てきて。実はこのイベントの他にも、新しい学部のロゴはどうやって決めたらいいんだろう?とかTAMさんには、いろいろ相談させてもらっています。
プロの案をいただくのは、自分たちの「研究」の進め方とは離れていて、どこか可能性を狭めているのでは?とも思っていたのですが、研究と同じスタンスで、楽しんでやれるようになりました。

ため

チームで話し合って、途中でスベったりして回り道をすることが、価値あるものをつくることにつながるのですね。

コラボレーションの価値

滝本先生

「先生、おもしろいもの見つけました!」とイベントの動画を見せてくる学生がいまだにいます。今更!とも思いますが、じわじわと「創域理工」が伝わっていたらいいなと思います。

角谷

イベントをやってから学生さんのあいだでVRのコミュニティが立ち上がったと聞きました。
いまだに今回のイベントの内容が記事で取り上げられることもあります。

ため

一気に世界が変わった!みたいな派手さよりも、そういう一つずつの積み重ねが新しい価値をつくっていくのかもしれませんね。
メタバースは、今後どんな可能性があると思いますか?

伊藤先生

実世界ではできないことを表現できることに魅力を感じています。
VRの中で空間に落書きをするのにハマっているのですが、3次元の紙と鉛筆があると、平面よりも感覚的な軌跡や軌道を描けるんです。

滝本先生

今いる場所とは関係なく、空間性を誰かと共有できるのはおもしろいですよね。
複雑なグラフは2次元の平面だと、線と点だらけで何があるのかサッパリわからない…ということもあるのですが、3次元の立体にして(例えば木のように棒グラフが生えている)「グラフの森」の中に自分たちが入ったら、平面では見えていなかった発見ができたりしそうです。

ため

2次元で「情報」として見るのと、3次元で「体験」になるのとでは、大きなちがいですね。

滝本先生

今まで一人で研究することが多かったですが、今回は複数人でワイワイする価値を感じました。スキルがあれば一人でやったほうが早いこともありますが、いろんな人と関わって役立つものをつくる楽しさは、学生にも感じてほしいと思います。

伊藤先生

伴走して新しいものをつくるには、対話がいちばん大事だと思っています。一回でも済ませられるけどあえて何回かに分けて、想いや考えを共有する。そういう対話は時間がかかりますし一見遠回りにも見えますけど、これからもなくしたくないものです。

伊藤先生、滝本先生
大学キャンパスでもVR キャンパスでもお会いする貴重な体験をありがとうございました!

この作品は、以下の著作物を改変して利用しています。
GOODSIZE INC. Avaturn. https://avaturn.me/ License — CC-BY-4.0.

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