手戻りOKの開発スタイルでユーザー体験を最適化

SaaSやローコードツールを活用して一番に実現したかったのは、最初から完璧なサービスを目指す手法ではなく、サービスの大枠を迅速に構築してからテスト→フィードバック→改善を繰り返すことで、品質を合格ラインにまで押し上げる開発スタイルでした。

通常の開発フローでは手戻りにかかる影響範囲が大きく、プロジェクトの中盤〜後半での改善・仕様変更が難しいのが一般的。
そのため、開発途中で最善ではないとわかっていながら、妥協を余儀なくされるケースも少なくありません。

しかし当プロジェクトは、サービスの要件を固めきる前からスタートを切り、手戻りや改善が発生することを前提として進めています。
デザインと実装を同時に進められたため、ユーザー目線でチェックしながら開発ができ、利用者と管理者の双方にとって使いやすいサービスとなりました。

ミスターミニット様からも「進めていく中で、当初の予想していたユーザー体験とのギャップが明らかになった。それにいち早く気づいて、対処しながら最善を模索できたのがよかった」と評価いただきました。

新サービスのコンセプトに伴うデザイントーンの再提案

ミスターミニット様の実店舗は、駅構内などで見かけるブルーの看板で「手軽に修理を相談できる」というフレンドリーなイメージを想起させます。
一方で、東京都台東区に約700平米の大規模なリペアセンターを構え、専門の修理職人が多数在籍し高い技術力を持っていますが、その専門性を伝えきれていないという悩みがありました。

今回のオンラインチャネルでは店舗デザインと異なり、自社リペアセンターの持つ技術力を伝え、オンラインで見えなくても安心して大切なアイテムを修理依頼できるイメージを作りたいと考えていました。

そこでデザイントーンを一新。コンビニエンスさを保ちながらも、職人の技術力を感じさせるようなニュアンスを目指し、ユーザーが「大切なアイテムを預けても大丈夫」と感じられるようにデザインしました。

理想的な新規サービスの立ち上がり

サービスリリース後、ミスターミニット様からは「問い合わせ件数が大幅に伸びたが、システム化されたので見積もりまでの速度が上がった。店舗がない遠隔地からもお申込をいただくことができてユーザーから感謝いただくことも多い」とコメントをいただいています。

またお客様からも「最初は対面じゃないと不安があったが、とても丁寧な対応で、見積もりもわかりやすく、不安なく依頼できました」とレビューいただいたとのこと。

ユーザーのシナリオパターンを想定しつつも、実際に操作をしながら画面設計やシステム要件を最適化していく。
新規サービスの立ち上げにおいて、理想的なアプローチが成功した事例となりました。