専用アプリ不要!Photoshopで360度画像を加工する方法
増えてきているSNSでの360度(VR)投稿
最近、FacebookやYouTubeで360度の画像や動画を見る機会が増えたように思います。
実案件ではまだ機会がないですが、SNSで観光スポットや店舗内の雰囲気の共有など、空間のプロモーションを行うことも増えてくると思います。
Facebook / YouTube
画面1つの中でスクロールやデバイスの方向を回して360度全体が見られる仕組みになっています。
Facebookは現在は静止画のみですが、一般的な画像同様に画像内にタグ付けも可能です。
Instagram
Instagramは今の時点では、画像分割をして「Swipeable」というアプリを使用する形なので、いまいち360度な感じがでません。
360度画像の撮影について
今回の使用機器:RICOH THETA(SC)
有効画素数:約1200万画素(×2) 静止画解像度(最大):5376×2688 最高ISO感度:〈静止画〉ISO1600〈動画〉ISO1600 メーカーサイト
撮影の際の留意点
自分を入れたい場合は別として、不要な部分を消す前提の撮影の場合、静止画であれば3脚を使用し、動画であれば、撮影用の棒を頭上に向けて使用する事をお勧めします。
横に向けた場合は自分が完全に映り込み、直に持っていると指が入り込み消す対象エリアが広がります。
360度画像をPhotoshopで加工
今回はFacebookで静止画を投稿する事を想定して、Photoshopでのレタッチや加工について共有して行こうと思います。
※PhotoshopはCC 2018以降を使用してください。
1. Photoshopで開く
3D > 球パノラマ > パノラマを読み込み
で撮影した画像を読み込みます。
新規3D作成レイヤーパネルが出ますがそのまま「OK」で進めてください。
カーソルをホールドしながら画面上をぐるぐるすると合わせて写真の場面が360度回ります。
360度ぐるぐるできる時は、アートボードのフレームが黄色くなります。
2. つなぎ目の調整
360度で表示されているものは、jpgの際はパノラマ写真になっているため、端と端を繋げると少し違和感がある場合があります。
※厳密にはカメラが2つついているので、2枚の画像が繋がっているため、つなぎ目も2箇所あることになります。
つなぎ目を目立たないように調整します。
ツールバーを編集(…) > スポット修復ブラシツール
を利用して、周りを良い感じでぼかします。
3. 撮影者/三脚を削除
個人的な写真でない場合、撮影者は映り込みたくない事が多いでしょう。
こちらもスポット修復ブラシツールでざっくり削除してしまいます。
※Insta360 ONEは自動削除機能があるそうです。
4. 画像のレタッチ
その他の画像同様に色味や明るさ調整をします。
レイヤーパネルに切り替え > テクスチャ > 拡散
で元になる素材をクリックすると、別タブ(.psb)で元になるパノラマ画像が開くので色調補正で調整をする。
次項「5. 写り込んだ人の顔をぼかす」を行わない場合は、元の作業ファイル(.dae)に戻ります。
5.写り込んだ人の顔をぼかす
公共の場所の場合撮影のタイミング次第では、許可を取れない人数の人が映り込むことがあると思います。個人が特定されないように、顔をぼかします。
前項、「4. 画像のレタッチ」の元のパノラマ画像のファイル(.psb)で作業します。
楕円形選択ツールでぼかしたい箇所を選択します。
フィルター > ぼかし > ガウス (半径5pxに指定)
自然にぼかされました。数値をあげればもっと濃いぼかしになります。
作業が終わったら、元のパノラマ画像のファイル(.psb)を保存し閉じて、元の作業ファイル(.dae)に戻ります。
7.タイトルを追加する
画像のみでなくタイトルやロゴなどを追加するときは、平面で作成するのと同様に作成します。
現時点ではレイヤーを分けたままで3Dの状態で書き出す方法はおそらくないので、別ファイルで作成しておくと修正の時に便利だと思います。
画像全体に対してのオブジェクトのサイズがよくわからないときは、
レイヤーパネル > 3Dレイヤーを選択しておく
属性パネル > カメラマークを選択 > FOVの値を調整
視野を広げて見ることができます。
ここで、オブジェクトが水平線に対して変な方向に向かないように、画像の水平線が画面中央に来るようにしておきます。
表示 > 新規ガイド(水平方向で画面に対して50%の位置にガイドを作成)
移動ツールでグリグリ回して、角度を調整します。
そして、作成したコンテンツを360度に合成します。 ← ここ重要です。
元のパノラマ画像のファイル(.psb)が閉じていることを確認して、
レイヤー > 下の3Dレイヤーと結合
6.書き出す
そして、作成したコンテンツを360度に書き出します。
3D > 球パノラマ > パノラマを書き出し
名前をつけてjpgで書き出します。書き出された画像はパノラマ画像になっています。
Facebookでは通常画像同様にパノラマ画像を投稿すると、
自動的にこんな感じになります!(下の画像をクリック!)
※SNSの仕様やPhotoshopの仕様に関しては、あくまでも2018年8月現在の状況を共有しています。